V6活動終了2ヶ月前の所感 / ニューアルバム「STEP」のはなし

11月1日まで2か月を切った。ビックリしている。いや、3月からずっと時間なんて全然ないな、とは思っていたんだけど、本当にあまりにも時間がたつのが早くて恐ろしい。

もうあと8週間。今どういう気持ちかちゃんと書き残しておこうと思ったけど、正直まだまだ実感がないというのが本音。心のどこかでちゃんともう彼らの活動が終わることをわかっている自分と、そこから目をそらし続けている自分がいる。歌番組のようなリアルタイムで見れるものはちゃんと見ているけど、特典DVDや去年のコンサートDVDを見れない。いまをしっかり受け止めないと、と思えば思うほど、「終わり」ということを実感するのが怖くて目をそらしてしまう。

ファンになってから11年、いつも自分の100%をつぎ込んでいたとは言えないかもしれないけれど、欠かさずツアーへいき、CDを買い、DVDを買った。ドラマも見たし、映画も見たし、舞台もたくさん行った。ファンになる、という気持ちを初めて知った。

9/4からツアーが始まる。2か月。瞬きしている間にいなくなってしまう。目をそらしたくない。今を焼き付けて、永遠にしてしまいたい、そう思っている。11/1を迎えるまでに心の準備ができるだろうか。

 

アルバム届いたので聴きました。感想を残しておきたい。

わたしはV6が作る作品がすごい好きで、それは彼らが毎回全く別の切り口のV6を提示してくれるからなのかもしれない。ということを改めて実感した。ていうか最後のアルバムなのに挑戦的すぎるのよ、全部新曲にするし……どうなってるんだよ~!どう頑張っても最後の最後まで一番いいものを届けるという気概があって、そういうところがたまらないなと思う。

 

「雨」

「会いたい/会えない/バイバイ再会/いつか/いつか月が光る夜中/泣いたり/笑い合い/曲がったり下り上がり」、ここを森田さんが歌うということも含めて、彼ら自身や私たちに向けた言葉のように聞こえる。再会、いつか。晴れるまで泣け、と一曲目に言われることで、泣いてもいいんだと言われているように思えた。PVの感想に、レクイエムだと思ったと書いている人がいたけれどよくわかる。なんというか、良い聞こえ方はしないだろうけど「終活」を見てるんだと思っている。V6がV6を埋葬するところにいる。


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「blue」

V6らしい、さわやかな風を感じる曲。「Ah,はためかせた/翼の/ひとひらが/さあ/風/起こして/誰かの/追い風となるなら/Go fly…」、V6は誰かのためになるのなら何にだってなれる人たちだ。V6は羽根や翼をイメージさせる曲が多いな。羽根、翼になれ、翼の設計図、旅立ちの翼……森田さんが退所すると知ったとき脳裏をよぎったのはASAYAKEだったな~……あれも私の中ではなんとなく翼のイメージ。

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「Best Choice」

何度だって胸躍る新たなステージ!今このタイミングでそんな言葉を歌ってくれるの、本当にたまらないなあ、と思う。その先のカーテンコールまで、しっかりと見届けたい。

 

「Sweet Days」

「愛を確かな今に」と何度も何度も繰り返すのがまるで祈りのよう。その先に続く言葉が「響かせよう」で、「愛なんだ」を歌ってきた彼らは愛を響かせられる人たちなので説得力というか、絶対に響くよ、と思う。「帰り際/次の約束はない」はっきりと言い切ることも優しさだな(そういう意図の歌詞じゃないのかもしれないけどもうこっちはそういう気持ちでばかり聴いている)

 

「トビラ」

彼らの歴史をなぞるように感じられる言葉たち。全編を通して、STEPはそのタイトル通りに「これまでの道」「これからの道」が提示されている気がする。彼らはあくまでまっすぐに次を見ている。ステップを刻み続ける11/1の先の日々が、いつか振り返ったときにきっと特別な日々になる。11/1は始まりのための終わり、なんだな~

 

「素敵な夜」

堀込さんありがとうございます!!!!こういう楽曲での剛健の声のアクセントが本当にかわいくってだいすき。あと長野くんの「肩たたいても」のとこなんかめちゃくちゃかわいい。かわいいしか言ってないけど、歌詞の絶妙なパンチがすごい。衝撃的な3番。あと「素敵な夜」ってタイトル改めてとてもいいなあ。

 

「分からないだらけ」

AAAMYYYさんは押し入れを楽曲制作のスペースにしてる方だ!!!ってビビッときた(関ジャムウォッチャー)おしゃれで寂しくて優しい。V6に対してもわたしは分からないことだらけでわかりたいことだらけだよ。別れの言葉がたくさんあるけれど、「さよならまたどこかで」という言葉はさみしくてどこかやさしい。そういえば今回のアルバム、剛健が歌いだしのことが多いな。この曲の健→剛→剛健→健→剛、という流れすごくすき。

 

「Let Me」

こんなご時世だからこそより一層胸に響いた。「君だけのために」「耳元にいるよ」とひとりひとりに届けてくれるような言葉がうれしい。「これからこそ/諦めるにはtoo fast!」、26年エンタメの前線を走ってきた人たちから聴けるのがたまらない。スタートライン。いろんな紆余曲折があって、それでもまたここでスタートラインに立ってくれる。それってなんてすごいことだろう、と思う。

 

「家族」

最後のアルバムの最後の曲のタイトルが「家族」なの、いい加減にしてほしい。オタクは死ぬ。「雨」と同じくKOHHさん提供曲だけど、2曲とも歌詞全体の言葉の数はすごく少ないのに、その分そぎ落とした本当の言葉のような感じで、すごくすごく胸にまっすぐ刺さってくる。「いつまでもずっといる/ここに/愛してるの?って聞かなくてもいい」、とんでもない愛だ。心はずっとそばにいる。

 

「High Hopes / Coming Century」

通常版収録のカミセン曲。カミセンが歌う「毎日が永遠」、一瞬を濃縮した眩しい永遠。ここでもたどり着いたゴールの先は次のステージっていう歌詞があって、本当にまっすぐ前しか見ていなくて泣いてしまう。カミセンはこういうスタイリッシュでキラキラな音楽が本当に似合うなあ。一生キラキラの少年たちのままでいてほしいよ……

 

「グッドラックベイビー / 20th Century」

通常版だとこの曲が最後になるけれど、それもかなり憎い演出。最初のいつものトニセンらしいところのさき、事務所を離れることになる森田さんやそれを含めてカミセンへの言葉のようで、歌詞を読むだけで涙が止まらなくなってしまう。「宇宙のどこかで/すれ違う奇跡」。いつかすれ違えないかな。そんな風に言ってくれる人のありがたさ。「ここから先は/グットラックベイビー/君が本当にしたいこと全部」なんて、誰かの背中を押すのにそんな愛に満ち溢れた言葉があるだろうか。

 

とりあえず一通り聴いてみてもう泣いてどうしようもなくなってしまった。2か月。2か月かあ。あっという間すぎるな。永遠になればいいのに。毎日そんなことばかり考えてるよ。